りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

月の満ち欠け

佐藤正午さんの「月の満ち欠け」を読みました。12月に公開予定の映画の原作本。自分が死んでしまっても、生まれ変わって、もう一度愛する人に会いたい。このコンセプトは判るのだけど、「死ぬということ」がちょっと軽いような気がしてしまった。そんなに強い愛がありながら死んでしまうことに、もっと意味があっても良いように思ってしまいました。それと、そこまで愛する人ならば、生きている時の愛に関する物語が、生まれ変わってでも会いたいと思わせる物語があってよかったのではないか、むしろあるべきと思ってしまいました。ただ好きというのではなく、特別、それこそ時代を超えて結ばれる運命的な愛、そういう形があるともっと説得力が増したのではないか。それと・・・姿形が変わった昔の恋人を、昔の恋人の生まれ変わりだと信じることができたとしても、再び愛することができるのかなという疑問も感じてしまった。愛が外見ではないとは思うけど、共有する時間とか共有する経験とかそういうものが積み重なって愛が育まれるのではないかなと思ってしまいました。コンセプトは悪くないと思うのだけど、物語にすると難しいなと感じてしまいました。

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今月の読書 1冊

1月からの読書 18冊