新川帆立さんの「元彼の遺言状」を読みました。言わずと知れた、4月からのフジテレビドラマ月9。主役の剣持麗子さんは綾瀬はるかさんが演じる。先にドラマの一話を見てしまったせいか、麗子さんは綾瀬はるかさんしかイメージできない。キャラは合っているのかな。
不思議な遺言状を残して死んでしまった元カレ。元カレは森川製薬の御曹司で莫大な遺産を持っている。そして、森川家は犬神家のように複雑な家系。最初のうちに顧問弁護士も殺されてしまうところなど、ミステリ小説にありがちな流れなのだけど、弁護士の視点で描かれていることと、弁護士だから、真実よりクライアントの利益が大事だという発想で考えられているところが独特。謎は少しずつ解けていくのだけど、最後に完全に謎が解けた時のスッキリ感は正直あまりなかった。ああ、その手があったかというような手口というよりも、真実は何故元彼はこんな奇妙な遺言状を残さなければならなかったのか、だからなのかな。法律的には色々あるのかもしれないけど、そこのところがちょっと腹落ちしきれなかったところがあり、読後の感想は少しモヤモヤ。でも、さすがにこのミスに選ばれる作品だけあって、全体として面白い作品でした。さすがです。
[DATA]
今月の読書 1冊
1月からの読書 12冊