りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

コロナ後の世界

 ジャレド・ダイアモンドさん他の「コロナ後の世界」を読みました。あとがきを読むとわかるのだけど、この本はインタビューがベースになっていて、そのインタビューを開始したのはコロナ以前。きっと本のタイトルも違っていたんだろうなという気がする。登場人物を見るとわかるのだけど、テーマは「人生100年時代」「AI」「デジタル化」だったはずで、これからの世界と日本を展望するはずが、コロナというパンデミックが起こってそのインパクトがどう出るか・・・という感じのテイストに変化したような気がする。ただ、コロナによって加速された部分はあるけれども、本質は同じ。社会としては女性と高齢者を活用する、言い換えるとこうした人たちに正しく活躍の場を与えるというのが大事なんだろうなというのが一点。あとは、長い人生の中で、何度か軌道修正というか学び直して、新しいステージを迎えるという気持ちの持ち方が大事なような気がしました。社会が変化する中で、特にAIのようなものが日常に入ってくると仕事の役割がどんどん変わっていく。人間がやるべき仕事っていうもの自体が変わっていくと、その時代にマッチしたバリューが提供できる人にならなければならないということなのかな。

この本でちょっとノートしたのは以下。

・二十一世紀は中国の時代だという声も聞きますが、ありえません。中国は壊滅的なディスアドバンテージを抱えています。中国は四千年に及ぶ歴史の中で、一度も民主主義国家になったことがないのです。中国は民主主義国家であったことがない。それが致命的な弱点なのです。中国が民主主義を取り入れない限り、二十一世紀が中国の世紀になることはないでしょう。

 ・あらゆる職種において「AIで何ができるかを理解し、うまく活用できる人」が生き残り、そうでない人は負けるのです。

・長く働くために強みとなるのは「無形資産」です。(無形資産の)一つ目は「生産性資産」です。価値ある高度なスキル、自分のキャリアにとってプラスとなる人間関係、会社や組織に頼らない自分自身の評判──それらを得ることによって、社会から求められ続ける人材でいることが出来ます。 二つ目は「活力資産」です。百歳まで幸せに生きるためには、肉体的・精神的な健康が不可欠です。運動や食生活を大事にすると同時に、適切なストレスマネジメントの実践も求められます。また、孤独な生活を送るより、家族や友人と楽しい時間を過ごす人のほうが長生きします。最後に、「変身資産」です。長い人生を歩んでいく中で、ずっと同じ人間でいるわけにはいきません。勤務している会社が倒産するかもしれないし、時代も変化していきます。私たち自身も、年をとれば心身ともに変化します。様々な変化についていける力を鍛えるためには、自分と向き合いつつ、自分と違う年代、性別、仕事、国籍の人たちと関わっていくことが大事です。様々な人間と交わることで、「将来こうなりたい」というロールモデルを得るきっかけが生まれるからです。

 ・ポスト・コロナの人生百年時代にあたって、前に説明した「無形資産」に加えて、重要になってくる要素が四つあります。透明性(transparency)、共同創造(co-creation)、忍耐力(endurance)、そして平静さ(composure) です。

 ・幸福感は豊かさだけで決まるものではありません。民主主義の中で自由に生き、自らの未来を選択できること、そして、頼れる家族や友人がいるという社会的つながり、社会的信用があるかなどです。

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