りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

HAPPINESS

 スコット・ギャラウェイ教授の「HAPPINESS:GAFA時代の人生戦略」を読みました。本を購入したときは意識していなかったのだけど、ギャラウェイ教授は「the four GAFA : 四騎士が作り変えた世界」の著者だったんですね。ニューヨーク大学人気講義とあるのだけど、どうもHAPINESSをテーマにした講義というよりは、ギャラウェイ教授の専門である「ブランド戦略とデジタルマーケティング」の講義の最後の3時間で「HAPINESS」を扱った話をし、これが好評ということみたいだ。読んでみれば判るけど、哲学者が幸福について語るのではなく、教授自身の学生時代、投資銀行家としての経験、起業家としての経験を通して考えてみた幸福という理解が正しい。

本書の構成は4章立てになっていて、第1章は幸福の講義、第2章は成功の講義、第3章は愛の講義、そして第4章は健康の講義となっている。ギャラウェイ教授の破天荒な人生は物語としても面白い。巧妙な話ぶりはきっと聞く者を魅了するのだと思う。でも、やっぱり幸福は愛なんじゃないかってことかな。愛の講義の最後の方に2つ大事な言葉がある。ひとつは「(完全無欠なものはほとんどないといっておきながら・・・)何の見返りも求めずに、経済、愛情、精神的に、誰かを余すことなく愛する境地に達すること。これが完全無欠である。」という言葉で有り、もうひとつは「我々の種、惑星、宇宙にとって、最も重要な進歩のための行動は、誰かを無条件に愛することだ。宇宙はそれを知っていて、その行動に対し、深い意義と幸せという報酬を与える・・・無神論者として、私はそれを信じている。」という言葉かな。健康に関する講義でも、最後は愛を語っている。他人に対する善意を行動に表すこと、賞賛や好意を態度で示すこと。それらができないと寿命が短くなったり、楽しみが減ったりするということらしい。教授自身が人生を振り返って、「他人からの承認と職業上の成功がもたらす経済的な安定に依存していた」といい、「人間関係を築く努力をしなければならないと感じた」とつなげている。そして、最後に残るのは人間関係だけで、かつそれが全てあり、それ以上大切なものはないと結んでいる。愛といってしまうと強い愛情のように感じてしまうところもあるけど、そういうことなのかな。この年になると妙に合点がいくような気がした。

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