りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

国際機関による日本の金融システム評価

「国際機関による日本の金融システム評価」というタイトルの勉強会に参加しました。FSB(金融安定化理事会)による「日本ピアレビュー」(2016年12月)とIMF国際通貨基金)の「対日FSAP(金融セクター評価プログラム)」(2017年7月)の報告書を読むというとても興味深い勉強会です。対象は日本の金融庁(FSA)と日本銀行(BOJ)。講演者も話していましたが、FSAもBOJも普段は検査・考査をする立場だけど、これだけ短期間に2つの機関のレビューがあって、検査と考査が一緒に来たくらい大変だったのではないか・・・とのこと。ただ、その人の評価は「上手に対応した」ということみたいです。

指摘のなかで本日議論になったポイントは、1)FSAとBOJはもっと協力したほうが良いんじゃない?、2)自己資本規制比率規制第二の柱の枠組み強化、マクロプルーデンスの観点からも当局がストレステストのモデルを持っても良いんじゃない?、3)IFRSの観点もあって、貸倒引当の予想損失対応・・・の3つかな。個人的に、もう第二の柱が議論になることはないと思っていたのだけど、論点はストレステストみたいだし、当局へのレビューということもあってマクロプルーデンスの観点が入るというのはなるほどと思いました。あと、予想損失について、最近全然わかっていないけど、やっぱり全然整理されていないみたいですね。会計基準も国際的に統合の方向に行くのかと思えば、そういうこともできなかったみたいですし・・・

この分野から少し遠ざかっていたので、話はなかなか面白かったけど、現実との乖離が肌感覚として判らなかったのは残念。でも、あんまり変わってなさそうだし、難しいところは難しいことが明確になって、結局理想通りには行っていないということなのかな。この話を聴いて、コピュラとか上手くモデルに取り込むと面白いのだけどなと思ったのだけど、その先がなさそうなので、そちらに話を持っていくのは辞めました。

ちょっと疲れていて、サボっちゃおうかなと思っていた研究会でしたが、新たな刺激が受けられて良かったです。