りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

平成三十年(下)

堺屋太一さんの「平成三十年(下)」を読みました。上巻のサブタイトルは「何もしなかった日本」だったのに対し、下巻のサブタイトルは「天下分け目の『改革合戦』」でした。改革してどうなるではなくて、改革案止まりでしたが、話の流れとしてはその辺が限界。ただ、官僚主導の緩やかな改革では何も変わらないというメッセージは良く伝わったのではないかと思います。堺屋太一さんらしい歴史的引用で面白いと思ったのは、明治維新から74年目が昭和十六年、すなわち太平洋戦争が始まった年。太平洋戦争終結の年、1945年から数えると、平成三十年に当たる2019年が74年目にあたるということ。これをもって、官僚機構の制度疲労は74年だという話をしています。明治維新後、明治官僚体制が出来上がったのは西南の役後の明治十年。戦後体制は「55年体制」と考えればやはり10年後。日本の近代工業初期段階ができたのは、日進戦争と日露戦争の間。維新から30年後。日本が経済大国になったのは、沖縄返還があってオイルショックを乗り切った、やはり戦後30年たったころ。歴史には妙に共通点があるようです。さて、現在は・・・

平成三十年 (下) (朝日文庫)

平成三十年 (下) (朝日文庫)

 

 

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