りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

チキンとプラム

めざましテレビでも紹介されていた「チキンとプラム 〜あるバイオリン弾き、最後の夢」を見ました。天才バイオリン弾き(ナセル・アリ)は、夫婦喧嘩がもとでバイオリンを壊してしまい、そのバイオリンの代わりを見つけることができず、死を決意。最後の8日間に走馬灯のように人生を振り返り、そのバイオリンの秘密が明かされるというもの・・・かな。一言でいうと純愛映画。ここから先ネタバレにもなるけど感想をひとこと。結婚を約束した大切な女性イラーヌ。しかし、結婚は彼女の父親に反対され叶わぬものに。それまで、技術は一流だがクソだと批判されていた彼のバイオリンの音は、イラーヌとの別れの悲しみによってとても深みのあるものに。彼の音楽をクソだと批判した師匠も「亡くしたものはすべて音の中にある」「その恋は尊い永遠の命がを得た」といって、彼の演奏を絶賛し、「もう教えるものは何もない」といって、師匠から譲り受けたというストラデバリウスを譲る。壊れたバイオリンはまさにこのストラデバリウスなのだけど、師匠がいうようにこのバイオリンが奏でる音の中にイラーヌがいたわけです。しかし、違うバイオリンを奏でても、そこにイラーヌがいないという現実。ストラデバリウスに代わる音はなかったということ。それと、テヘランの街で偶然孫をつれたイラーヌに会うわけだけど、「どこかでお会いしたことが?」と話しかけても「知らない」といわれてしまう。永遠の命を得た恋が消えたとナセル・アリが思った瞬間でもある。「知らない」というイラーヌの言葉は嘘だったんだけどね・・・
でもね、この作品でナセル・アリには奥さんも子供もいて、そこがあまりにもないがしろにされています。親の勧めでいやいや結婚したとはいえ・・・それはないんじゃないかなと。結婚するからにはそこには責任もあって、育むべき愛もある。特に子供は親を選ぶことはできない。そこが、ちょっと違和感といえば違和感かな。