りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

韓国に学び始めた米国

昨日もちょっとだけ触れましたが、今日の日経新聞の「一目均衡」は「韓国に学び始めた米国」ということで、先週のオバマ米大統領の一般教書演説について触れていました。演説では韓国をとりあげて、「再生のためなら世界の隅々から学ぼう」という米国の貧欲な姿勢が伺われたというもの。そして、「学ぶことは卑屈になるということではない」と結ぶ。オバマ演説のキーワードは"Win the future(未来を勝ち取れ)"。弱点を認め、学び、最後は勝つというしたたかな国家戦略という論旨。翻って日本。このコラムの最後は「米国に勝るアジアの競争力をちりばめた演説に、日本への言及はなかった。学ぶ対象にもならなかった日本に、アジアに対する上から目線が残っているとしたら危うい」である。「坂の上の雲」とは180度違う日本の姿とでもいうべきでしょうか。そういえば、昨日の「経営の視点」では、「日本企業はルート128か」と題して、パソコンや携帯電話事業を引きずり、スマートフォンへの変化の時流に乗り遅れつつある日本企業を「古い事業構造を変えられない日本企業は20年前のルート128と似ている」という米情報技術革新財団のロバート・アトキンソン代表の言葉で説明していた。ルート128はDECなどを生んだ米IT産業の中心地ボストンを囲む環状線を指す。垂直統合型事業構造から抜けきれず、得意技術を持ち寄る水平分業型のシリコンバレーに主導権を握られたのは1980年〜1990年代のこと。問題は固有の技術というレベルではなく、技術の変化を見抜く眼力と事業構造を変える決断力だといっている。ふたつのコラムは違うようで似ている。いずれも「日本が危ない」というメッセージであることと、「変われない、変わろうとしない」マインドセット=つまり今のままが未来永劫続くと信じたい日本や日本企業に対する危機感だと読み取ることもできる。本当に大転換点なのかもしれない。