鉄の骨

池井戸潤さんの「鉄の骨」読みました。久しぶりに一気読みです。537ページの長編でしたが、一気に読ませる力がありました。この本、NHKの土曜ドラマの原作で、ドラマを見ていて思いの外引きこまれてしまったところでAmazonの書評を読み、評判の良さから購入した本ですが、読んでからドラマを見ると、かなり筋が違っていて、本当に原作といえるのかなと思えるところもあります。でも、個人的には原作の方が面白い感じがします。ただ、談合っていうのは良くないものとはいうものの、本当に安ければ良いのかというのは疑問が残るところです。多少高くても確実に良い仕事をしてくれるところがあったとして、価格一本だとそういうところへの配慮が全く無くなるわけですよね。例えば工事でも、コスト削減の為に本来やるべき安全基準を発注者が求めていないからといってやらなくて良いのか？そんなこともあるような気がします。談合を擁護するつもりはさらさら無くて、産業にもスクラップ＆ビルドが必要だという気持ちは強いので、むしろ談合には批判的な立場であることは間違いないですが、何となく不安を感じるところもありました。

鉄の骨

[DATA]
今月の読書　4冊
1月からの読書　29冊

今日は実家に行きました。薄着姿の両親を見ていると、また一段と歳をとったことを実感しました。やせ細ってきた手足は、明らかに老人を感じさせるものでした。鉄の骨でも主人公の両親は無理して子供を東京の大学に入れて・・・という話がありましたが、何となくセンチな感じになりました。