昨晩降っていた雪は、夜中に止んだのか、朝は思ったほど雪が積もっていなくて駅までもスムーズに。電車の遅れも飛行機の遅れもなく、高松へは問題なく着きました。
移動中、藤原正彦さんの「若き数学者のアメリカ」を読みました。この本、とっても面白かったです。若き日のアメリカ体験記ですが、前半はミシガンでの研究員のとしての奮闘ぶりが、後半はコロラドでの助教授としての活躍ぶりが書かれていて、肩肘を張ったところから、アメリカ社会にある意味とけ込んでいく生活ぶりが、ある種おもしろおかしく書かれていて、最後にはアメリカ論、アメリカ人論へ。結局、平均的なアメリカ人というのはいなくて、無理にアメリカナイズするより、日本人として自然に振る舞う方がアメリカ社会に溶け込めるということらしい。ひとの心というのは洋の東西を問わず同じという表現があって、振る舞いはその人の持っているバックグラウンドによって異なっても、素直に誠実に自分らしく、そして相手に対して心を開いていけば、どこの社会でも受入れられるということなのかも知れません。特にアメリカという国は、種々雑多な移民を受け入れてきた背景から、形にこだわることなく付き合えるということなのかも知れません。とても良かったです。
- 作者: 藤原正彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1981/06/29
- メディア: 文庫
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