りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

読書

死刑にいたる病

櫛木理宇さんの「死刑にいたる病」を読みました。先に映画を見てしまったのだけど、やはり原作を先に読むべきでした。映画は原作に比較的忠実だったけど、原作を読んでこそ「なるほど」と思えるものがありました。一番違っているなと思ったのは榛村と雅也の…

人間と宗教あるいは日本人の心の基軸

寺島実郎さんの「人間と宗教あるいは日本人の心の基軸」を読みました。この本、この正月から読み始めているテーマである仏教、日本の宗教そして日本人を考える上で必読の書であり総括のような気もする素晴らしい本。消化できなかったところは、何度でも読み…

元彼の遺言状

新川帆立さんの「元彼の遺言状」を読みました。言わずと知れた、4月からのフジテレビドラマ月9。主役の剣持麗子さんは綾瀬はるかさんが演じる。先にドラマの一話を見てしまったせいか、麗子さんは綾瀬はるかさんしかイメージできない。キャラは合っているの…

風のことは風に問え 太平洋往復横断記

辛坊治郎さんの「風のことは風に問え 太平洋往復横断記」を読みました。昨年、テレビラジオの仕事を投げ打って、挑戦した太平洋をヨットで単独横断した時の記録です。彼が挑戦をしている時も、ニッポン放送の「Zoomそこまで言うか」は日替わりパーソナリティ…

ポストモーテム みずほ銀行障害 事後検証報告

日経コンピュータから出版された「ポストモーテム みずほ銀行システム障害 事後検証報告」を読みました。第1章は12カ月で11回、どんな障害が起こったかの紹介。読んでいてそれだけで居た堪れなくなった。このシステムの担当者だったらと思うと、何とも絶望的…

最強の勉強法

星友啓先生の「最強の勉強法」を読みました。サブタイトルにもあるように脳科学からのアプローチ。対談形式でとても読みやすい形で整理されていました。 キーワードを上げると「リトリーバル」「プレインダンプ」「スペーシング」そして「メタ認知ルーティン…

日々是修行

本日も佐々木閑先生の本を1冊。日々是修行。もともとは朝日新聞に連載されていたコラムを下敷きに加筆修正されたものらしい。これまで読んだ本は、お釈迦様の仏教や法句教、涅槃経、法華経などお経をベースとした教え、それぞれの違いの紹介だったりしたので…

大乗仏教

本日も佐々木閑先生の「大乗仏教」を読みました。これで、このシリーズの佐々木先生の作品は全部読んだことになる・・・やっと入門の入門が終わりかな。 これは6つの構成になっていて、第1講「釈迦の仏教」から大乗仏教へ、第2講「空」の思想が広がった「般…

ブッダ 真理のことば 法句経

本日も引き続いて、佐々木閑先生の「ブッダ 真理のことば」を読みました。どうも読む順番を間違えたかもしれない。本来なら、これを最初に読んで、「般若心経」「涅槃経」という形で読むべきだったような気がします。ダンマパダ=真理のことば=法句経ですが…

ブッダ 最期の言葉 涅槃経

佐々木閑先生の「ブッダ 最期のことば」を読みました。(阿含)涅槃経について書かれたものですが、一般的に涅槃経とは「ブッダを追慕する経典」ととらえられているのに対し、佐々木先生は「ブッダ亡き後の仏教僧団をどうやって維持・管理していけばよいか、…

般若心経

佐々木閑先生の「般若心経」を読みました。それにしても、何も知りませんでした。お釈迦様の仏教と日本に伝わった大乗仏教の根本的な違い。何となく、日本の仏教は中国を経由して、土地土地の道教や神道といったものの影響を受けて変質していることは知って…

梅原猛の授業 仏教

梅原猛さんの「梅原猛の授業 仏教」を読みました。ずっと積読されていた本。20年経ってやっと手に取った感じです。洛南中学校で12回にわたって行われた授業をまとめたものらしく、とても優しく、宗教と仏教全般について語ったもの。個人的には日本に色々ある…

道元 正法眼蔵 わからないことがわかるということが悟り

ひろさちやさんの「道元 正法眼蔵 わからないことがわかるということが悟り」を読みました。年明けに菩提寺から勧められた「国家を超える宗教」を読んで、少し仏教というもの、道元という人に興味を持ち、彼の著作である「正法眼蔵」の入門書にトライしてみ…

国家を超える宗教

菩提寺の住職から進められて読んだ本だけど、とても良かった。目次から言うと、1.宗務化という役所、2.「信教の自由」はいつどこで生まれたか、3.紆余曲折の神道国教化の道程、4.国家神道体制と「神社非宗教論」、5.明治仏教史(仏教教団の近代化)、6.国家…

デジタル・ファシズム

堤未果さんの「デジタル・ファシズム」を読みました。実は最初、個人情報の問題とか、そんなに目くじら手てなくてもいいんじゃないかな、ある程度は個人責任だし、そそうしたリスクを上回るメリットを享受しているはずだし・・・と思っていたのだけど、最後…

裏道を行け ディストピア世界をHACKする

橘玲さんの「裏道を行け ディストピア世界をHACKする」を読みました。 PART1は「恋愛をHACKせよ」。これ、恋愛工学の裏本ですね。恋愛工学にはネタ本があったということなのだけど、確かに異性の注意を惹き、ベッドに連れ込むということはある意味で凄いテク…

すばらしい人体

山本健人先生の「すばらしい人体」を読みました。確かに素晴らしい。最初に肛門の話とかから入るけど、意識したことはなかったけど、確かに素晴らしい機能だと思う。気体(おなら)と固体(大便)を認識し、これを峻別して放出できるって考えてみれば凄い機…

ノースライト

横山秀夫さんの「ノースライト」を読みました。印象に残っているセリフがあって、死んでしまった岡嶋の「知っていたんだろうな、タウトは。この世で一番美しいものを。形あるものか、観念的なものなのか、ともかく絶対美と呼べるものの在り処を知っていて、…

52ヘルツのクジラたち

町田そのこさんの「52ヘルツのクジラたち」を読みました。昨年の本屋大賞作品。先日、「流浪の月」を読んでから、こちらも読んでみたいと思いました。ただ、やっぱりこの手の作品は馴染めないところがあって、この作品で一区切りかな。親からの虐待があって…

流浪の月

凪良ゆうさんの「流浪の月」を読みました。2019年の本屋大賞作品。先日、広瀬すずさんの情熱大陸を見ていたら、彼女が主演で映画化されるらしい。早速チェック。 正直、共感できる部分もあるのだけど、やっぱり違うかなとか思ってしまいました。まあ、常識的…

DX進化論

尾原和啓さん、宮田裕章先生、山口周さんの鼎談本である「DX進化論」を読みました。一言でいうと「最大多様の最大幸福」。人の幸せの形っていうのは多様であるから、そうした多様な幸せの最大化といってしまうと単純すぎるかな。データを取得するというテク…

仕事と人生に効く教養としての映画

伊藤弘了先生の「仕事と人生に効く教養としての映画」を読みました。読後の素直な感想は、小津安二郎監督や黒澤明監督の作品をきちんと見てみたいというのに尽きる。作品に対するこだわりというか、「どう見せて、何を感じさせるか」を計算しつくして、王道…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2

ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2」を読みました。イギリスの比較的底辺に近いエリアで英国人のトラック運転手と日本でいえば中学生の息子と暮らすブレイディさんが、イギリスで暮らして感じる貧困、格差、LGBTQ、ポリ…

楽園のカンヴァス

原田マハさんの「楽園のカンヴァス」を読みました。テーマはルソーが描いたとされる「夢を見た」という作品の真贋を見極めるというもの。手がかりは不思議な物語。毎日1章ずつ読み進んで、7日目にこれに基づく講評をして、争うと形。不思議な物語の主人公は…

立花隆の最終講義

立花隆さん追悼3冊目。「東大生と語りつくした6時間 立花隆の最終講義」を読みました。東大生と語りつくした6時間というタイトルは日本語的に正しくなくて、東大生に語りつくした6時間というのが正しいかな。そもそも最終講義ですし・・・内容は多岐に渡るの…

宇宙からの帰還

立花隆さんの「宇宙からの帰還」を読みました。先日立花さんの本を読んだ時から、これは絶対読んでおこうと思った本の一冊。宇宙に行った宇宙飛行士が母なる大地でもある地球を宇宙空間から眺め、それをどう感じ、内面的な変化が起こったのかといったことに…

知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えたこと

立花隆さんの「知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えたこと」を読みました。実に2か月振りの読書。この2か月ずっと意地をはって情報処理(特にDBとネットワーク、セキュリティ)の復習をしていたこともあって読書をしたい気持ちが抑えられな…

リボルバー

原田マハさんの「リボルバー」を読みました。絵画にはほとんど疎くて、ゴッホとゴーギャンが印象派の画家であることくらいは知っていましたが、ゴッホの死とゴッホとゴーギャンの関係については、この小説がどこまで真実かは別として初めて知りました。どち…

護られなかった者たちへ

中山七里さんの「護られなかった者たちへ」を読みました。本の帯には「怒りか、哀しみか、葛藤か、正義か」とあるように、日本の福祉制度を背景に哀しい殺人が行われる。ラストは考えてみればいくつか伏線があったのだけど、こういう結果なのかという展開。…

鳩の撃退法 (上)

佐藤正午さんの「鳩の撃退法(上)」を読みました。映画の原作です。まだ、全体として展開がつかみ切れていないのと、少し持って回ったような書き方が正直好きではないのですが、上巻の途中、少し艶っぽい話が出てきてから勢いよく読んでしまいました。 少な…