りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

1Q84 Book3 後編

 1Q84読了しました。そういえば、牛河はタマルに殺されてしまうんですね。海の底を見せられて。何だかこの牛河にとても感情移入してしまいました。とても優秀だけどその醜い容姿が故に表舞台で活躍する機会を失ってしまった男。裏の世界で、一人で危ない橋を渡っていると、どうしてもこういうラストになってしまうのかな。彼がもう少し開き直って、自分の容姿を笑いにできる余裕を持てていたなら、あるいは人生は大きく違っていたんではないかと、そんな風に思ってしまいました。

この物語のラストは天悟と青豆が1Q84 の世界というか、猫の街から抜け出すことに成功することだけど、1Q84 とか猫の街っていうのは、結局何だったのかなというのが最後に残る疑問。天悟の母親は赤ちゃんの天悟を連れて出奔。そして絞殺され、天悟はNHKの集金員である父親に引き取られ育てられた。青豆は証人会の熱心な信者である家庭に生まれ、10歳でそこから抜け出すまで、証人会の狭い中で育った過去を持つ。お互いに自分が選択したわけではない特殊な現実の中で育てられ、それを忌み嫌いつつも自然と体に染みついてしまったものがあって、どこかそこから抜け出せないものを持っていたのかなというのが素直な感想。そして二人が出会うことにより、二人はそういったトラウマからやっと抜け出せたのかもしれない。う~ん。声が聴けなくなった「さきがけ」がどうなってしまうのか、それだけが最後にどうしても気になってしまいました。

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)

 

[DATA]

今月の読書 6冊

1月からの読書 38冊