東野圭吾さんの「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を読みました。感動の作品ということで、映画化もされているのですが、どうも東野圭吾さんらしくない?大好きな加賀恭一郎シリーズやガリレオシリーズとは随分違った物語で、どこか浅田次郎さんの作品を読んでいるような気さえしました。最初から浅田次郎さんだと思って読んでいたら、違和感なかったかもしれない・・・とか、そんな風に思ってしまいました。東野圭吾さんの作品は最近読んだ「祈りの幕が下りる時」のように、確かに人間ドラマにほろっとするところもありますが、読み終わって「なるほど」と思えるような筋書きがあって、加賀恭一郎や湯川先生がなぞ解きをしていく過程が面白いわけだけど、この作品はそういうのとはちょっと違って、あり得ないフィクションがベースにあって、その舞台で繰り広げられる手紙のやり取りとそれをきっかけに繰り広げられる人間ドラマに泣かされるところがあるようなお話。それはそれで良いのだけど、少し期待と違ったところもあって、期待していたほどには楽しめませんでした。加賀恭一郎シリーズも完結したようなので、次はどういうシリーズになるのか、楽しみにしたいと思います。
[DATA]
今月の読書 8冊
1月からの読書 73冊