アキラとあきら

 池井戸潤さんの「アキラとあきら」を読みました。久々の池井戸作品です。ある意味予想通りの展開で、日本人の大好きな水戸黄門的な部分もありますが、やっぱり面白かったです。「アキラとあきら」、二人のあきらの対決なのかと思いきや、別にそういうものではなくて、それぞれが夫々の能力を発揮して活躍するというダブル主役のような作品でした。池井戸さんは銀行員出身なので、良い意味でも悪い意味でも銀行あるいは銀行員というものを良くわかっていて、それを銀行員とバンカーというような書き方で色分けしているような感じがします。時代はバブル期からその後の辺り。そういう意味では主人公は自分とも作者の池井戸さんとも同世代なのだけど、バブルで浮かれた時代とバブル後の厳しい時代があって、銀行員とバンカーの違いを一番上手く表現できる時代なのかもしれないなと、そんな風に思いました。ちなみにこの作品、つい最近文庫化されたわけですが、書かれた時期は少し前、2006年~2009年に連載されていたものらしく、池井戸潤という作家がブレークする前なんですね。でも、池井戸さんらしい勢いがあって、面白い作品だなと思いました。次は「陸王」かな。

アキラとあきら (徳間文庫)

アキラとあきら (徳間文庫)

 

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