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東大のディープな日本史2

 相澤先生の「東大のディープな日本史2」、読みました。相変わらず奥が深いです。今回は、予備校の先生らしく「東大はこういうことを考える学生を採ろうとしている」という視点で書かれているところが多かったような。でも、後書きが一番印象に残った。

・先人は<未知なる他者>に出会ったときの、最も誠実で、深い理解にたどり着くやり方を、私たち現代人に伝えてくれています。それは、他者をまるまる呑み込むこと、すなわち<暗記>です。

・人は、わからないもの・未知なるものからしか学ぶことができません。そして、それを学ぶことの<意味>も、後になってからわかるものです。そもそも、学ぶ前から<意味>のわかっていることなど、それこそ学ぶ<意味>などないでしょう。

・そうした学びの構造を理解していた先人は、だからこそ「素読(意味を考えずにただ声を出して読むこと)」を学習の基本とし、「読書百遍、意おのずから通ず」と説きました。

・はじめに<意味>を求めない者こそ、あとから<意味>を確実に捉えるという逆説。

何だかとても哲学的です。

さて、今回も20問の問題解説がなされていましたが、私はなぜか「鎌倉仏教が爆発的に流行したのはなぜか?」がとても心に残りました。これは、「答えのない問いに対する挑戦」という書き方をされていましたが、「涙を流して敦盛の首を討ち取る熊谷直実」のところに書かれていた、「民衆や武士たちが求める<内面的な救い>とは、単なる死への恐怖にとどまらず、自己の罪深さの自覚に根ざしたものでした。」を読んで、これが答えなんだなと思いました。これが、親鸞の悪人正義(自己の罪深さを自覚した者こそ阿弥陀仏の救いの対象である)に通じることを感じました。とても印象深い解説でした。

歴史が面白くなる 東大のディープな日本史2

歴史が面白くなる 東大のディープな日本史2

 

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