採用基準

 伊賀泰代さんの「採用基準」を読みました。「生産性」が面白かったので、つい簡単にポチっと。この本も面白かったです。マッキンゼーの採用基準というか、マッキンゼーが求めている人、それはリーダーシップのある人材。それは、日本社会に最も欠けているスキルなのだというのが本書の主張。そして、リーダーとは「決める人」だという。すべての情報が揃わない中でリスクをとって決める。そしてメンバーに伝える。リーダーはマネージャーではなく、管理する人ではなく、成果を出す人であるというのもなかなか説得力がありました。

・「頭の中から、解法という知識を取り出すこと」と「考えること」がまったく異なる行為であることを、コンサルタント、すなわち面接担当者は日々、徹底的にたたき込まれています。
・面接時に見られている思考力とは、MECEやロジックツリーなど思考スキルを使いこなせているかどうかではなく、候補者の「考える意欲」と「考える体力」でもあるのです。
・構築型の能力とは、「独自性があり、実現した時のインパクトが極めて大きな仮説を立てる能力」(仮説構築力)であり、「ゼロから、新しい提案の全体像を描く構想力や設計力」です。
・(頭のいい京大生が東京の大学生に劣るのは)京大生が学生の世界の中だけで生活し、リアルな社会を見る機会が少ないからだろうと考えています。
・問題解決リーダーシップとは、解くべき課題(イシュー)の定義から、分析の設計、関連する組織や人とのコミュニケーションを含む一連の問題解決プロセスにおいて、リーダーシップを発揮することです。
・リーダーシップのある人は、「成果を出すこと」を「自説が採用されること」よりも優先します。
・私には、自らリーダーシップを発揮して、彼らから寄せられるアドバイスのうちどれを採用し、どれを採用しないか、自分で決めることが求められていたのです。
・(言われたことを全部やっているの?という上司から学んだこと)私に求められているのは、「自分で決め、その結果に伴うリスクを引き受け、その決断の理由をきちんと説明する」ことであって、上司の指示をすべて聞き入れることではなかったのです。
・保守的な大企業で最初の職業訓練を受け、仕事のスピードや成果へのこだわり、ヒエラルキーにとらわれずに自己主張をすることや、柔軟にゼロから思考する姿勢を失ってしまう場合があることです。
・「石の上にも三年」などと言って、実力にかかわらずすべての新人に下積みを求める組織では、成長の可能性とスピードは運と偶然に大きく依存してしまいます。
・リーダーシップを考える時、常にセットで考える必要があるのが「成果主義」なのです。成果主義とは、「努力でもプロセスでもなく、結果を問う」という考えであり、成果主義を原則とする環境でなければ、リーダーシップは必要とされません。
・マネジャーが必要なのは、成果を達成するためではなく、組織内の人数が多くなると管理が行き届かなくなるからです。この「管理のために必要な役割」と、「成果達成のために必要な役割」はまったく異なるのです。
・リーダーシップのない人に成果目標を与えると、その人は結果を出すために無謀な方法に頼ります。
・物事が万事支障なく回るよう、すべてに目配りをして走り回り、率先して現場の仕事を処理するのは、リーダーシップではありません
・リーダーは組織の和よりも成果を出すことを優先します。したがって強力なリーダーは、同じ時代、同じ空間を共有する人にとっては、必ずしも「一緒に働いて楽しい人」ではありません。
・メンバーがリーダーにどこまでついていけるかということは、「その成果を出すことに、それぞれのメンバーがどれほどコミットしているか、成果を出すことを、みんながどれほど重要だと思っているか」にかかっているのです。
・粛々とやればできる仕事ばかりをしている人は、大事な仕事もそうでない仕事も、すべて細部まで詰めて仕上げる時間的余裕をもっています。このため、高い視点で仕事の優先順位を見極める必要はなく、すべてにおいて重箱の隅をつつくような作業に没頭しがちです。
・全力を出し切らなくてもできる仕事を何年も続けてしまうと、知らず知らずのうちに保守的となり、視点が低くなります。
・自分の成長スピードが鈍ってきたと感じたら、できるだけ早く働く環境を変えることです。
・リーダーシップ・ポテンシャルの高い人を求めるという趣旨から言えば、変化への対応力が高い人ではなく、むしろ、「変化を起こす力のある人」が求められます。
・リーダーというのは先頭を走る人であって、後ろに控えている人ではないのです。先頭を走る人が、一番前で最初に方向性を決めてこそ、メンバーは安心して走ることができるのです。
・リーダーとは「決める人」です。
・リーダーとは、たとえ十分な情報が揃っていなくても、たとえ十分な検討を行う時間が足りなくても、決めるべき時に決めることができる人です。
・情報が完全に揃っていない段階で決断をすることには、リスクが伴います。このリスクをとるのがリーダーの役目
・リーダーの役目は過去の情報を整理してまとめることではなく、未来に向けて決断をすることですから、常に不十分な情報しか存在しない中で、決断することを求められます。
・何かを決断すると、問題を浮かび上がらせることができるからです。
・言わなくてもわかっているはずと考え、伝えることを軽視する人の大半は、多様性のあるチームを率いた経験がありません。もしくは、自分のチームメンバーが多様であるということに気がついていません。
・リーダーには常に「言葉で伝える」ことが求められるというわけです。
・「目標を掲げ」、「先頭に立って進み」、「行く道の要所要所で決断を下し」、常に「メンバーに語り続ける」、これがリーダーに求められている四つのタスクなのです。
・リーダーシップとはスキルであると同時に、メンタルセット(問題が目の前に存在した場合、それにどう向き合うかという気持ちのもち方)でもあるからです。
・目の前の案件について、「どこまで詰めたら決断すべきなのか」、「どこまで詰めたら始めるべきなのか」を、意識的に考えておくことです。
・もっと明確に主張し、もっとアグレッシブに問いかけたほうが、メンバーとしてどう動くべきかわかりやすい」
・「その機能をおくのに適した国」とは、欧米から、および、地域内のアクセスがよく、優秀な人材が豊富で、社会コストが安い国です。
・ホワイトカラーの場合、求められているのは給与の安い人材ではありません。それは、英語でリーダーシップがとれ、専門知識を駆使してアジア全体のオペレーションを率いていける付加価値の高い人材です。
・リーダーシップとは、自分がやるべきだと考えることを実現するために、自ら発揮すべきものなのだ。

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