りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

1500万人の働き手が消える2040年問題

野口悠紀夫先生の「1500万人の働き手が消える2040年問題」を読みました。いつもながら、定量的な分析を踏まえた論理展開と解決策の提示、すばらしいと思います。
簡単にいうと、現在の日本は人口が減少していることよりも生産労働人口が減少し、人手不足に陥っていることが問題という問題提起から始まり、いずれ生産労働人口と65歳以上の高齢者の人口が拮抗し、一人が一人を支える時代がやってくるという指摘である。しかも、高齢者には医療と介護が必要。これらの就業者が就労人口の25%までなる可能性があるというショッキングなシミュレーション結果も示されている。これは現実的に成り立たず、移民を受け入れるべきというのが提言。さらに、こうした場合懸念される年金問題にも触れ、まともなシナリオと前提によれば早晩年金財政が破綻する事実、そして日本の経済の成長力がなくなったことが古い産業構造によるものであるという指摘。いずれも、なんとなく感じていることでしたが、実証的な分析とそれに基づくシミュレーションによりとても説得力のある構成となっていました。明治維新ではありませんが、日本も第二の開国が必要だと感じました。

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