りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

大世界史 現代を生き抜く最強の教科書

 池上彰さんと佐藤優さんの「大世界史 現代を生き抜く最強の教科書」を読みました。「新・戦争論」の続編というか、今を読み解くために歴史をきちんと理解する必要があるという趣旨で語られた対談本です。で、この本はかなり勉強になりました。確かに今の情勢を理解するとき、その歴史や民族の背景を知っているのと知らないとではおそらく理解の度合いが違うんだなと、そんなことを感じさせてくれる本でした。

中東、トルコ、中国、ドイツ、アメリカ、ロシア、沖縄、イスラム国と地域と民族を視点に歴史的背景から説明があり、30年戦争の終結時の契約ウェストファリア条約の重要性と教育について語り、最後は歴史の学び方で締まります。ノートすべき知識は多いのだけど、あえてふたつだけ。反知性主義とエリートのナルシシズム化。

反知性主義とは、客観性、実証性を軽視もしくは無視して、自らが欲するように世界を理解する態度」について、これを民主主義的として肯定する態度がみられる世の中への警鐘として語られていること。それと、エリートのナルシシズム化。「宗教はイデオロギーという集団的な価値観がなくなると、エリート層は個人の利益増大だけに関心を集中さえる」という状況。

 

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