久しぶりに村上龍さんらしい小説、「歌うクジラ(上)」を読みました。「コインロッカーベイビーズ」とか「愛と幻想のファシズム」とか「半島を出よ」とかそういうのを感じさせる作品でした。わざと助詞を崩した文章がとても読みづらいのは読みづらいのだけど、やっぱり龍さんの作品には勢い、ダイナミズムがある印象があります。この作品は、確かi-padが出た頃、電子書籍用に書かれた物だったと記憶しているけど、久しぶりに勢いのある龍さんの作品に出会えた感じがしました。もちろん、「心はあなたのもとに」のような作品もいいのだけどね。龍さんはもうこういう作品を書かないのかなと思っていたところもあるので、何だかとてもうれしくなりました。
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/10/16
- メディア: 文庫
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