中澤康彦さんの「星野リゾートの事件簿」を読みました。「星野リゾートの教科書」の姉妹版ですね。でも、こちらは実際にあった話を整理してピックアップしたもの。面白いという点ではこちらの方が面白かったです。ある意味、ひとりひとりのプロジェクトXという感じでした。ただ、全体は「顧客満足度を高める」というところで統一されています。あるいはESなのかな。働く人間が生き甲斐を感じながら、やらされるのではなく自分たちから高いモチベーションを持って仕事を進める。そういう星野リゾートのポリシーみたいなものを感じました。面白かったですが、マーカーを引いたのは1カ所。星野社長はクレームを受けたことを怒らないという話し。怒れば必ず隠蔽につながり、改善につながらないというところ。正しいと思います。日本では失敗をすると怒られるだけでなく、そこから先が無くなってしまう可能性もあり、どうしても隠蔽したくなるインセンティブが働きます。そこには改善はあり得ません。だから失敗は責めてはいけないし、罪を問うてもいけないというのがあります。その辺がアメリカ的なのかも知れませんが、大事なフィロソフィーだと思う反面、信賞必罰という観点から言うと難しいなと感じるところでもありました。
- 作者: 中沢康彦,日経トップリーダー
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2009/06/18
- メディア: 単行本
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今日は東京→福島→東京→岐阜と移動。疲れました。