りおパパの日記

徒然なるままに。ドトールのコーヒーが好きです。

お金の流れが変わった

大前研一さんの「お金の流れが変わった」を読みました。相変わらずの独自の切り口で説得力のある議論を展開しています。第一章は超大国G2の黄昏。G2はアメリカと中国。アメリカは一言で言うと「借金で成り立っていた繁栄から狂気の不動産バブルへ」という言葉が象徴し、中国は「バブル崩壊はいつやってくるのか」につきます。いずれにせよ、いまやアメリカだ、中国だという時代ではないということ。有り余ったお金=「ホームレス・マネー」がどこに向かうのか、あるいはどう呼び込むのかというのが本書の主題です。まず、先進国ですが、高齢化=資金余剰を生み出し、こういうところ(市場)でいくらマネーを供給しても、それを吸収しない(需要が生まれない)ため、従来のマクロ経済政策は効かないというのがあります。日銀のマネー供給量がまだまだ足りないというのが、昨年末に数冊読んだ本の主張でしたが、どんなにマネーを供給しても高齢化社会ではそれを需要には結びつけられないので、無駄という考え方です。じゃあ、どこに需要を生み出すかというと、平均年齢が若く、購買意欲が高いマーケットですね。アメリカ、中国の時代ではないというのは、こういう人口がある程度の規模であって。平均年齢が若く、経済発展に伴って旺盛な需要のある国という条件は意外に多くの国がクリアしている。だから、どこもそうしたポテンシャルを持っているということですね。ただ、単純に従来の産業をそこへ持っていけば良いのではなくて、21世紀の新パラダイムのキーワードとして上げている「ボーダレス化」「サイバー化=ジャストインタイム、無料サービス」「マルチプル化=レバレッジ?」の3つのを意識して、ビジネスを展開することがポイント。そうすることで、ホームレスマネーを呼び込み、税金のようなものを使わずに経済を発展させることができるということでしょうか。とにかく、世界には有り余っているお金がその行き場を探していて、ちょっとしたきっかけで、雪崩をうってそのマネーが流れる仕組みができあがっている。対象となるべきターゲットも多い。故に、ポテンシャルのあるマーケットでいかに新しい経済法則を使ったビジネスを展開し、ホームレス・マネーを呼び込むかがポイントであり、そうしたお金の流れを理解することが重要だと感じました。

お金の流れが変わった! (PHP新書)

お金の流れが変わった! (PHP新書)

[DATA]
今月の読書 3冊
1月からの読書 8冊
PS カズさんの「やめないよ」を読みました。「やめないよ」はそのまま「サッカー人として」でした。ちょっと懐かしい思いで読みました。